”探蝶会”とも呼ばれる6月初旬の蝶ウォッチングは、毎年行われている昆虫観察会のひとつです。何故この時期にチョウなのかというと、一年でも最も昆虫の観察に適した時期であることはもちろんですが、5月末から6月初旬にかけては、ゼフィルスと呼ばれるミドリシジミ類の年に一度の発生時期でもあるからです。正直に告白するなら担当幹事がゼフィルスのファンであることももうひとつ大きな理由なのです。
ゼフィルスは年一回初夏から盛夏に出現し、樹上を棲家とするシジミチョウのグループです。どの種も1日のうち朝、昼、夕刻と、一度だけ活動時間が決まっていますが、いずれも林縁等で休息している場面を観察することができます。
国内で確認された25種類のうち、県内の平地で観察できる種類はアカシジミ、ウラナミアカシジミ、ウラゴマダラシジミ、ミドリシジミ、オオミドリシジミ、ミズイロオナガシジミの6種で、何れも小型ながら、魅力的な種類です。
因みにゼフィルス(Zephyrus)とは、かつてこのグループに用いられていた学名で、ラテン語の西風の精に因んだ名です。
オオミドリシジミ |
アカシジミ |
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ミズイロオナガシジミ | ウラナミアカシジミ |
●チョッと変わった?観察会
昆虫というと、捕虫網等使用の昆虫採集が思い浮かべられるかも知れませんが、野鳥の会は、あくまで「野にあるものは野にあるべき」というのがポリシーなので、ここでは採集は行いません。(観察の目的で小昆虫などをリリース前提の一時的な捕獲はする場合はあり)野鳥の会らしく(?)双眼鏡と肉眼を用いての観察のみとなります。(撮影はOKです)
過去何回か観察会が行われた、横浜市内のこども自然公園と、舞岡公園の地図を用意してみました。個人的に歩いてみても面白い場所なので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
●舞岡公園
●こども自然公園
特別付録 緑地、公園等で見られるチョウ